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寄与分を定める手続

共同相続人間の遺産分割協議や遺産分割調停において、
一部の相続人から、

「私は亡くなったおじいさんの介護をしていたから、寄与分として、他の人より多く遺産をもらえるはずだ」

という主張がなされることがあります。

「寄与分」とは、共同相続人の中に、亡くなった被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与をした者がいる場合に、その特別の寄与をした者が他の相続人よりも多く遺産をもらえる部分のことを言います。

ところで、寄与分を主張している相続人が、自分の寄与分をきちんと裁判所に認めてもらいたいという場合には、どのような手続を取ったらいいのでしょうか

この点、遺産分割調停や審判において、上記のように、「私には寄与分があるはずだ」という主張がなされることは多々ありますが、実際に裁判所に寄与分を認めてもらいたい場合には、遺産分割調停の中で主張するだけではダメで、遺産分割とは別に、

「寄与分を定める調停の申立て」
または、
「寄与分を定める審判の申立て」

という手続をする必要があります。

寄与分を定める処分の申立てがないまま、家庭裁判所が寄与分の審判をすることは許されません。

(管轄)
「寄与分を定める調停」「寄与分を定める審判」は、すでに遺産分割の調停・審判事件が係属している家庭裁判所に申し立てます。

(遺産分割調停・審判との関係)
寄与分を定める調停・審判が申し立てられた場合は、すでに係属している遺産分割事件と併合され、一括して処理されることになります。

このように、寄与分として認められるべき事情がある場合には、寄与分を定める調停・審判の申し立てを別途行う必要がありますので、ご注意ください。

愛知市民法律事務所では相続・遺産分割に関するご相談・ご依頼を多く承っておりますので、一度ご相談いただければ幸いです。

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